冷え症と鍼灸

冷え症と鍼灸

寒い季節になりました

先週、神奈川でも雪が積もり、寒さが身に染みる季節になりました。
この寒い季節、皆さんは冷えに悩んだりしていませんか?
そこで、今回のテーマは、「冷え性」について探ってみましょう。

西洋医学的にとらえた冷え
<冷えと女性>
冷え症で悩んでいる女性を年代別に見てみると、40代で30%、更年期以降は40%、55歳以上で50%以上になります。
近年では、若い女性にも冷え性が多く見られ、その特徴としては冷えに伴って、不眠・肩こり・便秘などの症状を訴えます。

<冷えに関連する症状や病気>
月経不順・無月経・月経困難症・月経全症候群(PMS)・不妊症・更年障害害・腰痛・肩こり・不眠・便秘・肌荒れ・慢性疲労など

えーっ!冷えがこんなに女性の体に影響を与えてるの⁉

🌷冷え症を解消するために、当院では次にような治療を行います。

*足の血管の自律神経を整えて、血管を拡張し血液を流れやすくする
*基礎代謝を上げるため胃腸の調子を整えて食事を美味しく食べれるようにする
*骨盤内の血液の流れをよくする
これらを目的とした治療を行うことで、冷えを改善し元気な身体へと導きます。

当院では、鍼・お灸の他に遠赤外線のサンビーマーサンマットホットパックなども冷えの状態により使用していきます。
お身体の状態に合わせて、お灸のセルフケアについてもお話ししていきます。


<冷えのメカニズム>
冷えのメカニズムを語るうえで欠かせないのが*自律神経との関係です。
私達の体は発汗や毛穴の開閉、エネルギーの代謝、筋肉のふるえなどを行っています。環境の変化に伴い、熱を産生したり、放出したりしているのです。こうした働きにより体温を一定に保つことができるのです。この熱の調節を行っているのが、交感神経と副交感神経からなる自律神経です。この自律神経が何らかの理由で乱れると、体温調節がうまくいかず冷えの症状が起こってきます。また、エストロゲンの低下も末梢の血管運動に関係しているため、40歳以降の女性に冷え性の頻度が高くなる一因です。

<ここに出てきた自律神経とは?>

自律神経には、交感神経と副交感神経があり、呼吸・心拍・血液循環・消化吸収など生きるためにひつような生理現象をコントロールしています。体のほぼすべての器官が、この自律神経の関与を受けています。自分で意識して動かしているわけではなく、勝手に24時間身体を監視してくれています。
活動するときは、交感神経が働き、リラックスしているときは副交感神経が働きます。

<冷えに対する鍼灸の研究>
最近では、サーモグラフィーを利用した客観的な研究もされています。

症例集積:下肢への鍼刺激が直接・反射的に自律神経を介して骨盤内の血流改善に良い影響を当たえたことが、月経障害ならびに自覚的冷えの改善に関与したとの報告があります。

比較研究:下腿への鍼治療が下腿の皮膚温度の上昇がみられ、冷えの自覚症状を悪化させることなく、全身症状の改善が得られたとの報告があります。

東洋医学的にとらえた冷え
<冷え症>

東洋医学では「冷えは病気のサインである」と考えられ、病気ではないけれど不調を感じるような病気の前段階の「未病」ととらえ、冷えは未病の最たるものとされています。そこで、「冷えは病気の原因になる」という意味を込め、「症」という字を使っています。



東洋医学的には全身的な気・血・水の循行異常に基づいて、冷え症を次のようにタイプ分けしています。

①<気虚型>気(=生命力)の不足から生じる
→全身倦怠感・めまい感、疲れやすさ、息切れ、腰背部や下半身に冷えを訴えることが多い

②<気滞型>気の運行が停滞したことで生じる
→頭痛・肩こり・疲れやすさなどを伴い、精神症状を左右することがある

③<気逆型>全身を秩序よくめぐるべき気が、上半身のみに集中したり、四肢末端にめぐらず体幹に集中する状態
→顔面の紅潮、首から上のみの発汗、下半身の冷感

④<血虚型>全身を栄養し、生体の恒常性を保つ血の不足から生じる
→皮膚の荒れ、脱毛、爪の生育障害、動悸・めまい、疲れやすさ、月経異常

⑤<瘀血型>血が停滞したことで生じる
→抹消循環障害と密接に関係し、冷えの60%が瘀血をベースにあると考えられている。肩こり、頭痛、冷えのぼせ、皮下出血やあざのできやすさ、女性の場合は生理痛や生理不順などと関連

⑥<水滞型>津液(生命活動の維持に必要なすべての水液)が体の一部に偏ることで生じる
→体の水はけが悪いので、むくみやすい状態
寒い日や気圧の低い日、湿度の高い日などは、とどこおった体液でさらに冷やされ、不調が出やすくなる

<ちょとひと工夫>

👉仕事場でブランケットやレッグウォーマーを利用しよう!

👉スカートよりパンツがおすすめ!(スカートの時はレギンスを使おう)

👉太い血管の通っている首・手首・足首を外気にさらさないようストール・アームカバー・レッグウォーマーを身に着けよう!

👉きついジーンズやストッキング、靴下など、体を締め付けるものは冷えのもと。体を締め付けない服装を心がけよう!

👉シャワーよりお湯でゆっくり入浴がおすすめ!(半身浴の場合は、肩にタオルをかけ上半身が冷えないように心がけよう!

👉体を鍛えて筋肉量を増やすことは、冷え性改善にとても有効です。体の中で一番大きな筋肉は「太もも」。スクワットはおすすめの運動!

👉生姜や根菜類は体を温める食材。積極的にメニューに取り入れよう!

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